綾織綾音の千変万化/メディア工房：オフィスナイキ

綾織綾音の連載コラム

綾織綾音の

千変万化

【第12回】「いつかまた会う日まで」

気がつけば、このコラムも12回目。
丸一年、オフィスナイキのページをお借りして、言葉を届けてきました。
そして今日が、その最後の回となります。

札幌から言葉を紡ぐこの場所が、私にとってどれほど大切な時間だったか。
今、改めてそのことを噛みしめています。

2024年5月。
綾織綾音として初めて札幌でライブをさせていただいた日のことは、
今でも鮮明に覚えています。
ほとんど知り合いもいないまま、この身ひとつ、
音楽だけを携えて、ただ真っすぐに札幌の地へ向かいました。

あの日から、今日まで。
数え切れないほどの出会いがありました。
今、この文章を綴りながら、
出会ってくださった一人ひとりのお顔が、
心の中に浮かんできます。
そのどれもが、私にとってはかけがえのない必然の出会いでした。

私は今、札幌を、心から第二の故郷だと感じています。
訪れるたびに増えていく「おかえり」という声。
そのあたたかさに、私は何度も救われ、包まれてきました。
寒いはずのこの街が、私にとっては不思議なほど、あたたかな場所なのです。

そして、この「千変万化」という場所で、
綾織綾音を発信し続けさせていただき本当にありがとうございます。
札幌で綾織綾音が言葉や音楽を届けられるように、
たくさんの場所や出会いを繋いでくださいました。

「千変万化」と名付けられたこの場所は、
私と札幌を繋ぐ、大切な架け橋です。
そしてその場所を、2025年12月まで残してくださることにも、
心からの感謝を伝えたいと思います。

このコラムは、ひとつの区切りを迎えます。
けれど、札幌への想いが終わることはありません。
またいつか、言葉でも、歌でも、どんなかたちであっても、皆さんと再び出会えたら嬉しいです。
1年間、綾織綾音の千変万化をお読みいただいた皆様、本当にありがとうございました。
心からの感謝と、また会う日までの祈りを込めて。