北の地で行われる様々なプロモーションをサポートする新コンテンツです。
第125回:竹島宏
福井県出身、46歳。小学5年生の時に坂本冬美のコンサートを見て歌手になる事を夢見るようになり、18歳の時に上京。作詞家の久仁京介氏にスカウトされ、歌のレッスンが開始。24才の2002年7月24日に『いいもんだ いいもんだ』でデビュー。一昨年第65回日本レコード大賞でデビュー20周年から取り組んできたヨーロッパ三部作(『プラハの橋』『一枚の切符』『サンタマリアの鐘』)で企画賞を受賞し、ヨーロッパ三部作がきっかけとなり、ミュージカル『プラハの橋』が完成、初主演ミュージカルとして2025年1月2月に東京・京都にて上演。4月10日には大阪・新歌舞伎座にて初単独公演も開催した、昨年7月発売の「ハルジオンの花言葉」がロングセールスを続ける中、2025年6月11日、新曲「小夜啼鳥の片思い」をリリース。同6月25日(水)、札幌コンサートホール Kitaraで歌とピアノ演奏によるスペシャルなコンサート【竹島 宏 ~涼暮月(すずくれづき) 音楽会~】(音楽監督・ピアニスト)が昼夜2回公演で開催。自らMCを務めるTV歌謡番組「竹島宏の歌MAX」(BS12、日曜朝 5:00~5:29)も好評オンエア中である。
第124回:オホーツク太郎
北海道紋別郡出身、71才。アイスクリーム製造と劇場「湧楽座」を営む事業主の長男として生まれ、大学進学と同時に上京。小沢昭一主宰の「芸能座」の研究生として舞台を経験後、シンガーソングライターに転向。1983年、第3回浅草アマチュア音楽祭でフォークロック部門でグランプリを獲得したが夢は叶わず失意の中で帰郷。1989年父の急遽で家業を引き継ぎ、新たに手掛けた製塩事業が成功、劇場「湧楽座」を再演、落語・講談の芸を磨きつつ、楽曲作りなど音楽活動を本格化。作詞家・門谷憲二氏と出会い「オホーツク太郎」の芸名を授かり、2016年8月、演歌歌手としてデビュー。その後も作品をコンスタントにリリースする一方、自身の手掛ける「オホーツク塩」とそれを使用した「オホーツクの塩ラーメン」が全国的に大ブレイク。第16代オホーツク観光大使に任命される。『輝け!歌謡界期待の星』と題したNHK「新・BS日本のうた」への出演が後押しとなり、大きな話題を呼ぶ。そして好評の前作「柘榴坂」に続き、2025年5月21日、自ら作詞:作曲した、待望の新曲「恋の迷宮ダンシングナイト/一ッ木通りの女」をリリース。7月23日には札幌市民交流プラザ・クリエイティブスタジオで新曲発表を兼ねた「オホーツク太郎ライブin 札幌 2025」を開催。
第123回:東京力車
日本のみならず海外からも多くの観光客が集まる街、浅草で一際、笑顔で活気のある声を張りながら、人力車にて観光案内をする現役俥夫で結成したユニット。『和』を基調とした心を揺さぶるサウンドとアクロバティックなステージパフォーマンスで男前な姿が話題となり、TV・ラジオ・イベント等に多数出演し、大きな反響を呼ぶ。2020年テイチクレコードへの移籍発表。同年11月18日移籍第1弾 両A面シングル「天下御免の伊達男 / 絆〜仲間へ〜」、翌2021年8月18日「ニビイロトーキョー ~チャンチキおけさ~」、2022年7月20日「Sole!~おまんた囃子~」、そして2023年7月19日「握手をしよう~世界の国からこんにちは~」と続いた三波春夫三部作を終え、2024年8月21日に新たなスタートとなる新曲「涙ひとしずく」に続き、2025年2月12日をリリースした最新シングル「俺らしく…」もオリコン演歌・歌謡曲ランキングで初登場1位を獲得、新曲はデビュー50周年を迎えた演歌界のレジェンド・山本譲二氏が、日頃から優しく、そして厳しく見守ってきた東京力車の為に作詞した一曲でもある。TVの歌謡番組の出演も増え、人気・知名度も急上昇中の東京力車(白上一成、田井裕一、石橋拓也)の3人がキャンペーンで札幌を訪れ、新曲に掛ける思いを聞かせてくれた。
第122回:真田ナオキ
埼玉県出身、35才。2011年3月に起きた東日本大震災で、歌手による被災地訪問に心を動かされ歌手への道を決断。2015年、後の師匠となる吉幾三を前にして歌う千載一遇のチャンスをつかみ、2016年4月「れい子」(作詞・作曲:吉幾三)でデビュー、2018年9月に出した「酔いのブルース」がオリコン演歌・歌謡ランキング5位に初登場。2019年にテイチクレコードへ移籍し、翌2020年1月22日にメジャー移籍第1弾シングルとしてリリースした「恵比寿」が大ヒットとなり、第62回レコード大賞最優秀新人賞を受賞する。続く第2弾「本気で惚れた」、第3弾「渋谷で…どう?」、第4弾「酔えねぇよ」、第5弾「246」と連続ヒット、2025年4月2日に師匠、吉幾三の手になる新曲「Nina(ニーナ) 」を発売、新曲が好調なセールスを見せる中、6月には9日(月)札幌:カナモトホールを皮切りに、10日:函館、18日:旭川、19日:帯広と道内4ヶ所での【真田ナオキ コンサートツアー2025 in HOKKAIDO】を開催。(お問合せ:トラスト企画クリエートTEL011-261-9991まで)
第121回:大江裕
大阪府岸和田市出身、35才。2007年2月18日に放送のTBS系「さんまのSUPERからくりTV」のコーナー企画「全国かえうた甲子園」に大阪代表で出場、平成生まれの高校生でありながら演歌好き、敬語で話す礼儀正しいキャラクターで「演歌高校生」として注目を浴び、その後も同番組で「演歌浪人」「演歌一般人」と紹介され、安住紳一郎の勧めでデモテープを送った北島音楽事務所の目に留まり、「神様」と崇め、師と仰ぐ北島三郎氏がペンネーム原譲二名義で作曲したシングル「のろま大将」で2009年に北島ファミリーの一員として幸運なデビューを果たす。2018年からは北山たけしと「北島兄弟」を結成、ソロと並行して活動を開始。 第60回輝く!日本レコード大賞の企画賞を受賞。師匠北島三郎氏とともに第69回NHK紅白歌合戦にも特別枠で出演。昨年デビュー15周年を迎え、デビュー時から在籍した北島音楽事務所から巣立ち、その第1歩ともなる新曲「北海ながれ歌」を2024年11月6日発売、HBCテレビ『大江裕の北海道湯るり旅』という番組が不定期ながら3月より始まり、北海道方面での活動が増え、北海道からの大ヒットに向け、精力的に活動中である。
第120回:秋山涼子
東京都出身、幼少期から歌が大好きで小学生の頃にテレビのちびっ子歌合戦に出場し優勝など賞を総なめし、フジテレビの「紅白ちびっこ歌合戦」の第1回のグランドチャンピオンにも輝いている。1988年5月 「恋港」でアポロンより念願のデビューを果たし、その後は徳間ジャパン、ホリデージャパンを経て、2012年テイチク移籍。2020年1月に放送されたテレビ東京「家、ついて行ってイイですか?」に登場し"崖っぷち演歌歌手" として話題になり、放送後は仕事が3倍になった。「海峡なみだ雪」「終着…雪の根室線」「襟裳風岬」、前作の35周年記念曲「春待つ女」に続き、2024年11月20日、1年ぶり新たなスタートともなる新曲「サロマの湖(うみ)」(作曲:秋山本人、作詞:円 香乃、編曲:伊戸のりお)をリリース、北海道シリーズは5弾目となる。新曲は愛した人と別れて一人になったが、間違いだったと気づき、北の町まで愛を取り戻しにくる一人の女性の熱い想いを描いた佳曲で、飛躍の大ヒットへとお馴染みとなった、本人の写真をラッピングした”涼子号”で全国を駆け巡り、精力的なキャンペーンを展開中。
第119回:山口ひろみ
大阪出身、母親と伯母は加茂川かもめ・ちどり。祖父祖母も浪曲師で漫才もやっていた芸能一家に育つ。立命館大学在学中に北島三郎の弟子となり、2002年5月22日、テイチクエンタテインメントより「いぶし銀」でデビュー、「その名はこゆき」、「小雪のひとりごと」など札幌を舞台とした曲も多く、道内での人気・知名度は共に高い。昨春22年にわたって所属していた北島音楽事務所から“のれん分け”という形で独立。独立後に初リリースとなった好評の前作「三井の晩鐘」に続き、2024年7月17日には勝負作とも言える「恋問海岸」を発売、新曲では北海道の釧路と白糠町の間にある太平洋が一望でき、映画「ハナミズキ」や「僕等がいた」のロケ地としても有名な場所 "恋問海岸" を舞台に、切ない女ごころを歌っている。発売日に作詞の麻こよみ氏と訪れた白糠町で新曲の発売記念コンサートが開催され、北海道しらぬか応援大使も任命された。現在、更なるヒットへと精力的にキャンペーンを展開中。
第118回:若山かずさ
千葉県出身。1984年4月21日「別れ愛」でコロムビアからデビュー、その年の横浜音楽祭審査員特別賞を受賞。そしてデビュー7年目となる1991年にリリースした「しのび傘」が大ヒットし、この年『日本コロムビアヒット賞』を初めて受賞。また『歌うヘッドライト』で初パーソナリティーを勤め、ドライバーのアイドルとなる。その後も周年記念作をはじめ、毎年コンスタントにCDをリリース、その間に何度も『日本コロムビアヒット賞』受賞と、着実な歌手活動を歩んできている。昨年2023年8月30日に発売した 40周年記念曲「木更津みれん」に続き、2024年10月22日には、キャッチ―かつ愛嬌のある歌詞が印象的で、明るく温かなメロディが特徴的な、シングル52枚目となる新曲「私きれいでしょ」(作詩:片桐ひと葉、作曲:幸斉たけし、編曲:石倉重信)を発売、10月23日には木更津ワシントンホテルで盛大な新曲発表会が行われた。12月22日に札幌・平岸のDARUMA Hallで山崎ていじとのジョイント・コンサートが開催される。
第116回:伊達悠太
北海道伊達市出身、36才。2012年9月5日に千昌夫プロデュース作品「望郷赤とんぼ」でデビュー。演歌からムード歌謡曲まで幅広いジャンルのレパートリーで歌手活動を続けてきた。2017年7月19日「聞かせてください」で満を持して再デビューを果たし、その後もコンスタントにCDリリースを続け、前々作「涙のララバイ」、前作「土砂降りの雨だから」に続き、2024年8月28日、期待の新曲「サバイバル・レイディー」を発売。全2作と同じ作詞:朝比奈京仔、作曲:杉本眞人の作品でノリノリのアップテンポナンバー。今回、カップリングを変えて自身初の2形態シングルをリリース(黒盤Ⅽ/W「愛の歌をバラードと呼ぶなら」、赤盤Ⅽ/W「純愛(じゅんな)」)。セルフプロデュースのジャケット写真も話題となっており、“歌謡界のファッションリーダー”という新たなキャラクターを確立させているだけに衣装もかなり気合が入っている。新曲は早くも高反響を呼んでおり、更なるヒットに向け全国各地で精力的なキャンペーン展開中。BSトゥエルビ「ハッピーミュージック」(毎土曜5:30~同6:00)でMCを務める。
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ご挨拶 メディア工房:オフィスナイキのwebサイトをご閲覧いただきまして有難うございます。代表の内記章です。
このwebサイトでは弊社の成り立ちなどをご紹介、業務内容・発売中の書籍ご案内など、音楽ジャーナリストとしてのコンテンツをお届けしています。
40年以上に渡って音楽産業に従事、2006年札幌でオフィス・ナイキを設立し、音楽ジャーナリストとして新聞・雑誌連載を始め、テレビ・ラジオへのレギュラー出演や、 音楽学校講師のほか、オーディション・コンテスト等の審査員、各種コーディネイトやプロモーション等、お陰さまで多方面の業務をいただいております。
内記章プロフィールはこちら
■CDシングル
SixTONES「BOYZ」2025年6月4日(SECJ-125)
イントロの煽り立てるようなギターから疾走感あふれるサウンドが駆け巡る。TVアニメ『WIND BREAKER Season 2』のオープニング・テーマにふさわしく、高揚感にあふれているが、男たちの友情や絆がそのままSixTONESのイメージと重なり、よりストレートに熱さを伝えてくる。
■CDアルバム
MISIA「LOVE NEVER DIES」2025年5月28日(BVCL-1463)
3年半ぶりのオリジナル・アルバムは、パリ五輪の応援曲「フルール・ドゥ・ラ・パシオン」はじめ、「ゆびきりげんまん」「愛をありがとう」「傷だらけの王者」など馴染み深い楽曲も新曲も、しなやかに力強く歌い上げている。まさにアルバムタイトル通り、愛と希望にあふれた一枚に仕上がっている。
■演歌・歌謡曲
オホーツク太郎「恋の迷宮ダンシングナイト」2025年5月21日(YZME-15324)
前作、抒情味たっぷりの大人ブルース「柘榴坂」から一転、あの味わい深い声で、踊れと言わんばかりの軽やかなダンスナンバーが届けられた。カップリングはちょっと思わせぶりな昭和の香り漂う「一ツ木通りの女」と、深く浸みいるナンバー「さよなら静狩2025」。オホーツク太郎の紡ぎ出す世界の広さ深さを知らされる。
2025年5月23日(金)〜5月28日(水)にわたって、札幌市内の画廊喫茶チャオで開催。【綾織綾音 写真展 「千変万化」】- 3人の写真家が撮る、シンガー綾織綾音-。期間中の24日(土)、同会場で被写体の綾織綾音によるライブが開催された。
3人の写真家が撮った30点近くの綾織綾音に囲まれ、本人のオリジナル小説「肖像」の朗読を挟みながら、Pf.村上実沙紀演奏をバックに、「刺青」、「呑んだ昏れ」、「つまみ喰い」、「幸せの奴隷」、「恥」、「嫌いだ」、そしてアンコールでは「私のままで世界に叫ぼう」と、アルバム「独人」の収録曲を中心に披露。時に囁くように、時に挑みかかるようにと、自在な歌唱で表現力豊かにそれぞれを熱唱。会場いっぱいに詰めかけた観客から盛大な拍手が贈られていた。
また最後に、竹下正剛さん、翠さん、Kuchiko Nogi さん、のフォトグラファー3人がステージに登場、被写体としての綾織綾音の魅力や撮影のポイントなどを語り合うという、一味違った写真展ならではのライブとなっていた。
(音楽ジャーナリスト 内記 章)
富良野市出身で北海道を中心に活動中のほしのしほが、活動10周年とニューシングルリリースを記念したワンマンライブを開催。 会場となった札幌cube gardenには淡いピンクのバルーンがディスプレイされ、春らしい柔らかな雰囲気。オープニングには事務所の先輩で楽曲制作にも携わっている、新ひだか町出身、在住のシンガーソングライター阿部卓馬が登場。祝福のメッセージとともに数曲を披露し、会場を和ませる。
いったん照明が落ち、ステージにゆったりとした白いドレス姿のほしのしほがバンドを従え登場。眩いライトを浴びてオリジナル曲「名もない花」を伸びやかに歌うと会場中が一気に明るい空気に包まれる。二本のギターにキーボード、ベース、ドラムという編成のバンドサウンドのなかにあって、透明度の高いほしのの声がバンドサウンドでぐっと押し上げられるように聞こえてくる。「街」「まっすぐ」「風とリュミエール」など、この10年の活動の間に歌い紡いできたオリジナル楽曲を披露してゆく。「とうさんの歌」ではギター二本だけのアコースティック編成で聞かせ、彼女の思いこもった歌詞が会場内に良く響いた。
自身の曲作りにつながる体験や思い出」なども語り、「シエル」「HOTARU」とオリジナル曲をひときわ味わい深く聞かせてくれると、ここでステージ進行の順番を間違える一幕も。歌っている間は堂々としていたが、やはり緊張していたのだろう。本人も笑いながら、本来のカバーコーナーへ移り、大好きだというMISIAの「逢いたくていま」と泰葉の「フライディ・チャイナタウン」を延び延びと聞かせた。続いて、オープニングにも登場した阿部卓馬作詞:作曲の「この地球(ほし)の栞」を、編曲者でもありバンドメンバーの西岡俊明氏がギターをフリューゲル・ホルンに持ち変えて演奏する中、歌った。
さて、いよいよ新曲のお披露目である。まずはカップリングの、母への感謝をこめて作られた「手」という楽曲。じつはこの日、ほしのは自身が新しい命を授かったことをステージ上で明かしていた。新曲のジャケットには柔らかなタッチで命を包むまさにその手が描かれている。かつては柔らかな手に包まれていた自分が、今度は母となってその手で育む命、その貴重な経験を歌にしたいと、生まれてくる我が子に向けてつくられた「Bright~あなたへ贈る歌~」を、会場に来ていた作曲者で彼女が師とも仰ぐ島みやえい子さんが見守る中、突き抜けるような歌声をいっぱいに響かせて歌い上げ、感動的なラストを迎えた。
アンコールでは 再び阿部卓馬を迎え入れ、「ハナミズキ/一青窈&徳永英明コラボ ver.」をダブルボーカルでカバーし、最後は「ラベンダーの街で」で締めくくった。
この会場は7年前にも一度立ったことがあると言っていたが、久々の大きいステージに幾分緊張しながらも笑顔を絶やさず、メンバーと呼吸を合わせてライブを進行していく姿に、去年の1月に円山夜想(マルヤマノクターン)で新曲発表記念ライブを行った姿を重ねてみた。するとたった一年の間に、身にまとう空気がふわりとひとまわり大きく広がったように感じられた。日々研鑽を積んでいるということだろう。 母となり、また、ひとまわりもふたまわりも大きく、豊かな歌い手となって行くであろうことは想像に難くない。その時はまた、新たな作品を携えてステージに戻って来ることだろうから、期待を込めてその日を待ちたい。
(音楽ジャーナリスト 内記 章)
5月17日、デビュー45周年を数える五十嵐浩晃の記念コンサートが札幌コンサートホールKitara 小ホールで開かれた。 朝からの好天が怪しげな空模様へと移り始める頃、ステージに五十嵐が登場。オープニングトークで天気も揶揄(やゆ)しながらの駄洒落満載、いつもの五十嵐節絶好調のようだ。会場のリアクションもひときわ大きい。それもそのはず、3年前、65歳のバースデー・コンサートの時はコロナ禍の真っ最中で、声を掛けることも一緒に歌うことも叶わなかったのだから。 今日はバンドを従え、一曲目「愛は風まかせ」からスタート。ボサノバテイストのサウンドに乗せ、変わらぬ伸びやかな高音が響き渡ると、観客が一瞬にして静まり返り、聞き惚れる。五十嵐のコンサートはトークと歌のギャップが大きいが、その味わいは今日も裏切られることなく、待ちきれない観客と嬉しさを隠し切れない五十嵐の心が通い合う、上々の滑り出しとなった。
「ブリージー・ナイト」「夢泥棒」「インディアン・サマー」など、懐かしいナンバーが届けられ、「街は恋人」でひとしきり重ねた年齢を忘れさせる瑞々しい歌声に驚かされた後、サポート・メンバーの高橋智美とデュエットで「グラデーション」「ソング・フォー・ユー」の二曲が披露される。そして「ディープ・パープル」でたっぷり余韻を残しながら一部を締めくくった。 二部の始まりを待つ間、以前インタビューした時、「歌もギターも、もっとうまくなりたい」と五十嵐が語っていたことを思い出した。その言葉通り、歌もギターも日々磨きをかけてきたであろうことは、今日のステージからも容易に想像できた。❜80年代シティ・ポップの申し子のように言われたデビュー当時から、45年を経て尚、少しの衰えも感じさせない歌声が、嬉しくもあり驚きでもある。68歳がその声にさわやかさとか瑞々しさを保ち続けるために、どれだけのものを積み重ねてきたのか想像は遠く及ばないが、頭が下がる思いがした。
再びステージ現れた五十嵐、今度は弾き語りで第二部のスタート。小ネタをはさみながら「サマートワイライト」「幸せいろのなみだ」「ランプ・アウト」の三曲を聞かせてくれると、再びバンドを呼び込み、「11月」「ナチュラル・ロード」「東京って」等を披露したが、途中歌詞を飛ばすという、年齢を思い出させる一幕も笑いで包むという、五十嵐らしい一面も伺わせた。 それでも今回のステージでは、スローなイントロだったり、ボサノバのリズムを刻んでみたりと、往時のサウンドに加えられたアレンジに大人な香りがしのばせてあり、馴染みの曲がちょっと大人っぽくなった顔を見せてくれるのも嬉しかった。 「ペガサスの朝」をラストに持ってきて、コロナ禍では我慢を強いられた観客も、拍手や手拍子はもとより、大きな掛け声や歌声、手を振り、体を揺らし、存分にステージへ思いを届け、45周年を祝福するにふさわしいステージだった。 そのままアンコールで「そよ風の頃」を歌うと、「愛は風まかせ」をワンコーラス、スローテンポで歌い、この日のステージを締めくくった。
”ちょっと大人の五十嵐“を味わえたコンサートは、次の70歳バースデー、あるいはデビュー50周年に向けて、大きく期待を膨らませてくれた。秋頃にはアルバムもと語っていたが、ステージであれ作品であれ、この先どんな楽曲をどんな風に聞かせてくれるのか、あの声はどこまで伸び続けるのか、尽きない興味と共に心待ちにしたい。
(音楽ジャーナリスト 内記 章)
札幌にも遅い春の歩みがようやく進み始める頃、演歌のサラブレッド、木村徹二のステージが開催された。父に鳥羽一郎、叔父に山川豊、そして実兄が作詞・作曲家であり歌手でもある木村竜蔵とまぎれもない音楽一家にあって、この道は迷うことなく足を踏み入れた世界だったのだろう。デビュー三年目というが、堂々たる歌手ぶりには並々ならぬ才がうかがえた。
先ずは北国ツアー初日の3月28日、札幌・共済ホールで幕を開ける。一般及び友情出演者の歌唱が終り、ステージへ現れた木村。183センチの長身に春らしい明るい色調のスーツが華やかでよく似合い、登場から纏(まと)うオーラが違うと感じさせる。けれどもひとたび口を開けば、自身のルーツからはじまり、父や叔父も引き合いに出して観客の興味を引きながら、あっという間に客席を和ませるあたり、トークの技もかなりと見た。
自身の楽曲「つむじ風」で「ガツンと響く!アイアンボイス」のキャッチコピーそのままの骨太な歌唱を披露。つづいて、ファンサービスとばかりに「顔の怖い方から」と断って父鳥羽一郎の「兄弟船」を朗々と歌い上げる。そして父の素顔をひとくさり。笑いを誘いながら、家族の温かな雰囲気までも伝えてくれる。次に叔父の「函館本線」を歌うのだが、もともと“父親譲りの”アイアンボイスと称されることの多かった木村の声が、デビュー当時の山川の声を彷彿とさせ、思わずステージを見返してしまうほどそっくりで、これには驚かされた。叔父の山川豊が闘病中ながら、歌手活動を再開し、ファミリー・ステージも木村家総出演で行ってきていることから、健康に留意している父と叔父の二人を、ここでは身内というより尊敬する先輩として見習っていると明かした。
木村自身、山川の作品の中でも一番好きだという「アメリカ橋」を歌いながら客席へ降りてくると、次から次へと差し伸べられる手に握手を返しながら、丁寧に客席の一人一人とアイコンタクトをしていく。ユーモアあふれるトークを巧みに織り交ぜながら、鳥羽一郎の「龍神」や兄、木村竜蔵プロデュースによる木村徹二のデビュー曲で第65回日本レコード大賞新人賞を受賞した「二代目」を歌うと、場内は笑いがあふれたり、聞き惚れたりとすっかり木村の虜になっている。
ここで芸名ではなく本名で活動しているエピソードを披露した後、津軽三味線の音色がひときわ印象的な第二弾シングル「みだれ咲き」の歌唱に場内が一瞬引き締まる。こちらも兄の手になる作品だが、木村の声がよく伸び、力強いエールを送られているかの様で、ステージの緩急が心地よい。
終盤にきて新曲「雪唄」がいよいよ披露される。まずはカップリングの「湯の街」と「忘らりょか」を歌い、最後に満を持して、やはり兄の手になる「雪唄」。これは今までの木村の作品とはがらりと雰囲気を変えて、どちらかといえばポップス寄りの楽曲だ。これまで骨太と言われてきた木村の声が、こんなに滑らかに繊細な表現をするのかと、その歌唱力の持つポテンシャルに瞠目(どうもく)させられた。もともと、カバーアルバムやステージで多様な楽曲を歌いこなしてきただけあって、これから先の作品へも大きな期待と楽しみが寄せられるにちがいない。
この後、旭川、北見でも『歌で元気!北海道歌まつり』を開催。コンスタントにテレビ出演を果たし、コンサートもこなして精力的に活動を続ける木村徹二。今年はさらなる成果を上げる一年となる事だろう。
(音楽ジャーナリスト 内記 章)
3月も終わりに近づき、日ごとに春めいて来始めた22日、札幌cube gardenにおいて みのやの恒例RLT(リアルライブツー)のステージが行われた。
昨年の共済ホールから一段と距離の縮まったライブスペースには、早くもファンの熱気が渦巻いている。前日は同じ場所でアコースティック・ライブが行われているが、この日はバンドを従え登場。
いつもよりひとまわり大きく感じるその体躯に、バンドのサウンドがスケール感をバックアップするのか、なんだかステージが狭く感じられる。「涙流した人ほど」を皮切りに「愛だけは」と続けて、まずは挨拶がわりのトーク。いつもながら、何の脈絡もなく、飄々と喋り始め、あっという間に客席を自分のフィールドに持っていく。表情や仕草が手に取るように伝わって来て、隣に座ってしゃべっているくらいの感覚で、ふいに話しかけられ、つい釣り込まれて笑ってしまう客席は、もうみのやの手の内にある。
そうか、これが今回のみのやの狙いなのだな、と気づく。どんな会場でも瞬時に自分のフィールドに引きずり込み、どっぷりとみのやワールドに浸らせる、という点において、この男は長けているのである。ライブハウスを埋め尽くした観客を、一人もそらせず、聞かせ、泣かせ、笑わせて感動へと導いていく。今日は至近距離から速射砲を浴びるように、このステージを味わうことになるのだ、と覚悟を決めて向き合うことにする。
日々の暮らしの中から掬(すく)い上げるささやかな出来事や、見つめる風景、思い出す人や家族の情景に注がれるみのやの愛情が、爆笑や涙を誘ったあとのそれぞれの歌に色濃く滲んで、今回のステージは「愛」が届けられているのだなぁと気づく。とりわけ家族写真にまつわる、みのやの肉親への情愛を感じた後の「あの日に帰れる汽車があるなら」や、後輩アーティスト、風輪とのエピソードをはさんで「夢しかなかった」「夢を叶えたとき」、また親友の奥さんでもあり、楽曲提供もした歌手ちはらさきさんの逝去を悼んで「雪の花」「さよならの花が咲く」を披露したとき、そして自身のデビューまでの道程に、みのやを厳しく育てようとしたSTVラジオのディレクターと、みのやの家族の間にかわされた密約の存在のくだりのあとの「伏線回収」と様々な形で、さながら満天の星屑のごとく、そこかしこに散りばめられているのである。客席も腹を抱えたり、目元を潤ませたり、目の前のみのやに一人一人が愛しさの感情を束ねて手渡そうとするかのようで、愛が行き交う場内の空気は密度がひときわ濃い。
眼を閉じて聞いていると、いつもの熱い応援歌や背中を押してくれる力強い歌声よりも、言葉の花束や星屑のヴェールで柔らかく包み込まれるような、やさしさと温かさに溢れたステージだということを実感する。
デビュー45年を目前に控え、まだまだ歩を緩めようとしない男の熱量に圧倒されながら、「愛」の速射砲を浴びたにしては、涙で重くなることもなく、どこかさわやかな感動すら味わえた、とても後味の良いライブだったことを思い返した。年末のRLT2025 Road to debut 45th vol.2(札幌は12月13,14日2days、札幌cube garden)のステージに今度は何を届けてくれるのか、自分勝手な予想と大いなる期待を抱きながら家路についた。
(音楽ジャーナリスト 内記 章)
2025/6/1:
綾織綾音の連載コラム「綾織綾音の千変万化」vol.11掲載!また、TOPページコンテンツ6月の推薦版を更新しました。
2025/5/30:
TOPページコンテンツ、プロモーションウィンドウにオホーツク太郎のコンテンツを追加!
2025/5/25:
TOPページコンテンツ、プロモーションウィンドウに東京力車のコンテンツを追加!ノーザンエンタメアイズVol:61 ほしのしほ ワンマン企画2025『つながる絆』コンサート」を掲載いたしました。内記章のフラッシュニュースに綾織綾音の記事を追加!
2025/5/20:
ノーザンエンタメアイズVol:60 五十嵐浩晃「愛は風まかせ」開催を掲載いたしました。
2025/5/19:
メディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2025/5/8:
TOPページコンテンツ、プロモーションウィンドウに真田ナオキのコンテンツを追加!
2025/5/1:
綾織綾音の連載コラム「綾織綾音の千変万化」vol.10掲載!また、TOPページコンテンツ5月の推薦版を更新しました。
2025/4/22:
メディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2025/4/8:
メディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2025/4/1:
綾織綾音の連載コラム「綾織綾音の千変万化」vol.9掲載!ノーザンエンタメアイズVol:59 木村徹二「歌で元気!北海道歌まつりin札幌」開催を掲載いたしました。また、TOPページコンテンツ4月の推薦版を更新しました。またメディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2025/3/28:
ノーザンエンタメアイズVol:58 みのや雅彦リアルライブツアー2025を掲載いたしました。
2025/3/18:
メディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2025/3/1:
綾織綾音の連載コラム「綾織綾音の千変万化」vol.8掲載!また、TOPページコンテンツ3月の推薦版を更新しました。
2025/2/1:
綾織綾音の連載コラム「綾織綾音の千変万化」vol.7掲載!また、TOPページコンテンツ2月の推薦版を更新しました。
2025/1/29:
TOPページコンテンツ、内記章のフラッシュニュースに我妻陽子の記事を追加!
2025/1/1:
新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 綾織綾音の連載コラム「綾織綾音の千変万化」vol.6掲載!また、TOPページコンテンツ1月の推薦版を更新しました。
2024/12/24:
メディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2024/12/16:
メディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2024/12/10:
メディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2024/12/8:
TOPページコンテンツ、内記章のフラッシュニュースに大江裕の記事を追加!また、ノーザンエンタメアイズVol:57 こおり健太コンサート2024を掲載いたしました。
2024/12/5:
TOPページコンテンツ、プロモーションウィンドウに大江裕のコンテンツを追加!
2024/12/4:
TOPページコンテンツ、内記章のフラッシュニュースにコンテンツを追加!またメディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2024/12/2:
メディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2024/12/1:
綾織綾音の連載コラム「綾織綾音の千変万化」vol.5掲載!また、TOPページコンテンツ11月の推薦版を更新しました。
2024/11/26: TOPページコンテンツ、内記章のフラッシュニュースにコンテンツを追加!
2024/11/20:
TOPページコンテンツ、プロモーションウィンドウ、内記章のフラッシュニュースに秋山涼子のコンテンツを追加!
2024/11/16:
TOPページコンテンツ、プロモーションウィンドウ、内記章のフラッシュニュースに山口ひろみのコンテンツを追加!
2024/11/06:
ノーザンエンタメアイズVol:55 川上雄大コンサート2024in渡辺淳一文学館 Vol.11 開催‼を掲載いたしました。またメディアスケジュールページ、出演情報を更新しました。
2024/11/1:
綾織綾音の連載コラム「綾織綾音の千変万化」vol.4掲載!また、TOPページコンテンツ11月の推薦版を更新しました。
音楽ジャーナリスト・内記章が綴った、北の“音楽業界”
今、昔と北の音楽戦士たち27人。
豊かな土壌で実った北の音楽事情とは…。
単行本: 217ページ
出版社: 中西出版 (2008/4/2)
ISBN-10: 4891151722
ISBN-13: 978-4891151720
発売日: 2008/4/2
商品の寸法: 19 x 13 x 2 cm
価格:¥1,260(税込)
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